今日を生きてるってこと
今月の終わりにMr.Childrenの最新アルバムが発売される。
中学3年生で初めて彼らのCDを買ってから約15年が経つ。30歳を迎えた今の自分にとっては、およそ人生の半分をMr.Childrenを聴いて歩んできたということになる。
サブスクなんてなかった学生時代。最新アルバムの発売日。授業が終わるのを今か今かと待ちわびて、終業のチャイムが鳴り終わるやいなや真っ先にTSUTAYAへと駆けこんだ。
店員さんに予約レシートの半券を差し出して、奥の棚から初回限定版を取り出してもらう。ツルツルテカテカしたそのCDジャケットを手にとって胸が高鳴る。
ついでに、TSUTAYA購入者限定のクリアファイルももらっちゃったりなんかして。
でも、手に入れたからといって、すぐには聞けない。そのアルバムを宝物のように抱えて、CDプレイヤーが待つ自宅へとチャリンコを飛ばす。
さあ、今回はどんな曲が聴けるんだ…!という期待に胸をいっぱいにしながら。
あのワクワク感たるや、なんとも筆舌に尽くしがたい。
人生って、こういう瞬間なんだよなあ、結局は。
ね。
いまさら「サブスクでダウンロードするのは情緒がないのでダメだ」などとありきたりな批判を展開する気はない。むしろサブスクにはお世話になりっぱなしだから感謝しかない。
ただ、やっぱりあのワクワクを味わいたいから、今回もTSUTAYAで買うつもり。
ああ、待ちきれないっ。
でも、いつかこういう日も来なくなるのかな、とふいに思った。
つまり、Mr.Childrenの最新アルバムがリリースされなくなってしまう時が。
だってさ、自分が生まれる前から活動してたバンドだぜ。
そりゃあ…まあ…さすがに俺の方が長生きするよな。たぶん。
え、待って。そうなったらどうなるの。
あ、もう最新曲を聴くことができなくなるってことか。
たぶんそうだよね、そりゃないぜ。
自分が愛しているバンドにも、最新作を欠かさず読んでいる小説家にも、毎週の連載を追いかけている漫画にも、そして応援しているボクサー選手にだって、いつかその活動におわりが来るのだろう。
そうなったら、過去を味わい返したり、もっと深く掘ってみたりはできるのかもしれないけど、彼らの「新しい」は見れなくなる。聴けなくなる。触れなくなる。
それはさみしい。とても。
でも、だからこそ、ありきたりだけど今この瞬間をともに生きられていることが奇跡みたいに思えてくる。
柄でもないけど、そんなクサいことを思わず考えてみたりする。
先のことは分からないけど、とにかく今こうしていられること、感謝をしなくちゃな。
とりあえず、Mr.Childrenの最新アルバムが発売されるのを、今までもこれからもずっと楽しみにしている。