『美大に通う』日記チャレンジ3日目

なんということだ。3日坊主どころか、たった2日で連続投稿を断念するという事態。

なんとまあ恥ずかしい限りだ。

というのも、この土日、春から入学していた武蔵野美術大学の通信課程のスクーリング講義だったのである。スクーリングというのは、通信課程の学生であっても普通の大学生と同じように、キャンパスに赴いて直接に講義を受けるというもの。久しぶりの講義という形式にすっかり疲れ果ててしまい、日記をさぼってしまった。

実は入学してから初めての講義になる。春から入学したものの、引っ越し作業や仕事に追われ、なかなか勉強できずにいたのだ。講義に出席すればモチベーションも高まるだろうと思いながら、課題を山積したまま7月まできてしまった。

講義は三鷹にあるビルディングのワンフロアの、広々とした講義ルームにて行われた。所沢から電車を4本乗り継ぎ、三鷹駅から徒歩5分。久しぶりの早起きに眠い目をこすりながら、通勤通学ラッシュに揉まれながら辿り着いた。

講義室に入ってみると、さすが通信課程ということもあり、年齢・性別、実にバラバラな顔ぶれが席に着いていた。それぞれが何らかの理由でデザインを学びたいと考えてここにいるのだなと思うと、日本にはこんなにもたくさんのデザイン仲間がいるということに少なからぬ感慨を覚えた。同時に、デザインで食っていくためには、この人数の何倍もの人たちがしのぎを削っているのだ、努力してし足りないということはないのだろう、と思ったりもした。

そんなことを思いながら、不思議なことに、今はまだ実力が足りないが、いつか絶対に日本一のデザイナーになってやる、という思いが湧いていた。普段たった一人で仕事をしていると、極端な話、デザイナーはこの世に自分しかいないのではないか、という感覚に陥る。そうすると、今の自分の実力からさらに成長しようという意欲は薄れていく。たくさんのデザイナー、デザイナー志望の人と肩を並べて学ぶことで、さらに自分を成長させたいという気持ちが強くなった。本当に美大に来て良かったと思う。

講義の内容はどこまで言及して良いかわからないので、詳細はここには書かないことにする。しかし、デザインの本質について、そして、スケッチの出来栄えについてなど、デザインを習熟している教授から教えてもらえるというのは、とても贅沢な経験だなと思った。

これまで私はデザインにしろ経営にしろ、独学でやってきている。もちろん、独学といえど、その度ごとにたくさんの先輩に教えを乞うてきたのだが、基本的なことについては自分自身で学ばなければならなかった。それはそれで実に面白く、やりがいもあることではあった。しかし、果たして何が正解なのか、本当にこの学び方でデザインを学べているのかどうか、そして、よりスキルアップしていくために独学で良いのだろうか、という不安は常に付きまとった。

誰かにデザインを教えて欲しい、デザインについての先生が欲しい。その思いが強くあったのだ、ということを、大学の講義を受けてみて改めて意識した。

また、出来上がった作品を学生みんなで講評し合うという経験もできた。それは憧れていた美大の講義という趣があり、とても嬉しい出来事であった。今、自分は美大に通っているのだ、ということが強く意識されるにつけ、これまで私の中にあった、「デザインを生業としているのに美大出身者ではない」というコンプレックスが、少しずつ溶けていくような感覚を味わった。多くの作品の中から上位8作品として選ばれ、それもまた大きな自信へと繋がった。今まで自分がやってきたデザインは間違いではなかったと思うことができたのだ。そして、この大学に通うことで、今までの自分からさらに成長していけるんだと思うと、静かに胸が高鳴った。

美大に通うことについて改めて考えてみると、

・自分に成長つながるプレッシャーをかけたい

・デザインの先生が欲しい

・自信を持ってデザインをしたい

ということにあったのだろうな、と改めて自己理解を深めた2日間であった。

再来週へと講義は引き継がれて終わった。また楽しみな課題が出ているので頑張ろう。

7/22(月)午後15時過ぎ、土日を振り返っての日記。


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