
小説の書き出しについて
2025.03.11
深夜にちょこまかと小説を書いている。
いきなり長編小説に手を出そうものなら、伸ばしすぎたメジャーがパキっと折れるように盛大に挫折するのが目に見えているので、とにかく短い短編をたくさん書こうと思っている。
だが、どうにも書き出しに苦労する。
「小説の良し悪しは書き出しで決まる」みたいな文句をちまたで目にしすぎていて、妙に意識してしまう。
ズブの素人のくせに、川端の『雪国』のような、書き出しでパッと心をつかむ文章を書こうと意気込んでしまうのだ。
敬愛する村上龍はどんな感じで書いているのだろうと思い、『愛と幻想のファシズム』を引っ張り出して読んでみると、こんな感じだった。
「俺は二十七年前、造船所の正門の向かいにあるペットショップで生まれた。」
おっ、おう…!
超絶シンプルうううううう。
それでいいのね。
ちょっと気が楽になりました。